3/19 盲導犬チャリティ吟剣詩舞リサイタル

すこし日にちが経ってしまいましたが、4年度の活動報告をさせていただきます。

洋&邦(代表:塩田節子さま)が、盲導犬ユーザーの故山橋衛二さんと作り上げてきたチャリティリサイタルを再び開催してくださいました。

開演前のロビーでは、ユーザーと盲導犬が一緒にお客様をお迎えしました。

盲導犬紹介の時間を設けてくださり、緊張しながらユーザーが自己紹介をしました。

藤川さん:大阪でデビューして2年ほど職場に通勤していましたが、2021年にUターン後は徳島の仲間と活動しています。オズは5歳で盲導犬としては折り返しということになりますが、まだまだ元気でやんちゃなところもあります。どこかで見かけたらやさしく見まもってくれたら嬉しいです。

向井さん:2019年に関東より池田にUターンして、鍼灸マッサージをしております。趣味で小説を書いています。一作目は盲導犬ユーザーが産まれた村に帰ってくると動物が王国を作っていて、動物病院に非常勤で勤めながら、いろいろな問題を犬のおまわりさん達と解決していくという話です。2作目は、妖怪達が様々なトラブルを持ち込んできて、解決していくユーモア小説です。徳島弁で”くそごじゃ”(くそまじめ)な小説です。WEB小説 山谷麻也(やまやまや)で検索できますので、どうぞ興味ある方は読んでみてください。

鶴野さん:この中では一番古いユーザーとなりました。徳島市から板野郡の方に転居する予定があり、慣れない場所での歩行に不安を感じています。ユーザーが頭に地図を描いて盲導犬に指示を出すのですが、まだ地図が描けていません。困ってるようだったら助けてくださいね。どしたん?いけるで?と声をかけてください。

近藤さん:はじめて盲導犬を持つようになって2年半になります。いろいろな所に出かけるようになって、声をかけてもらえる機会が増えました。ぼーっとしているときに助けてもらうことがよくあります。これから旅行にも行ったり、どんどん出かけていきたいと思っています。

平田さん:3頭目の盲導犬ウーゴと趣味とか散歩に一緒に出かけています。犬は私達の指示を受けて歩いているので、私達を見かけたら、勝手にさわらないこと、見まもることを守ってください。困っているときは、「どうしたんですか?」「困ってるんですか?」と愛の言葉をかけてください。その言葉で私達は勇気をもらえます。同じ道でも行き帰りで全く違う道に感じることがあります。日曜日で車が通らない日など、あれっ!どこを歩いてるんだろう?といつもの道でも迷うことがあります。そういう時は気軽に声をかけてください。

大西さん:ガレットと住むようになって1年と2ヶ月です。まだ日は浅いのですが、我が家にも馴染んでくれて、毎日楽しく暮らしています。ガレットはやんちゃなところもありますし、非常に人懐っこいところ、甘えん坊なところもあります。それでも仕事(歩行)は十分にしてくれます。仕事が終わりハーネスを外したら、室内で自由にくつろいでいます。これからもガレットと一緒にいろんな所にでかけたりして、楽しみたいと思います。

全員から:今日はお越しいただきありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

洋&邦、ゲストの皆様の詩吟と舞、伴奏による素晴らしい舞台を鑑賞させていただきました。一生懸命に演じている姿や、感情のこもった詩吟に感動しました。盲導犬達も大人しく聞いていました。一番前に座っていたエヴァンは迫真の演技の剣舞が怖かったようで、ソワソワしだしてユーザーに抱きついてきたというハプニングもありました。犬にも演技が伝わったようです。隣りにいたガレットは全く動じずでした。それぞれ個性がありますね。

塩田節子様のごあいさつの一部をご紹介させていただきます。

ごあいさつ   揚心流日本朗詠会 塩田瑞月
 
 時の流れは留まることなく先へ先へと流れていき、私の人生航路は時に厳しく、時に穏やかであり、その一つひとつを越えて参りました。
 視覚障害をもつ方々とのお付き合い、盲導犬の賢さに触れる出会いには、奉仕の誠を学ばせていただきました。

  盲導犬の 賢さにふれ 君にふれ 吾(あ)の人生は 豊かになれり

 七年前、山橋衛二さんが盲導犬ヴァルディスと共に交通事故で亡くなった時、このテャリティも終えようと思いました。けれども、私の大切な生徒であり、同志でもあった衛二さんと共に、平成五年からこつこつと積み上げてきたこのチャリティは捨てるに忍びないものになっていました。しんどさに負けそうになると回りの皆さんが助けてくださり、この優しさに支えられて今日の舞台ができました。

塩田様はじめ洋&邦の皆様、非日常のひとときをありがとうございました。盲導犬チャリティとして開催していただき、来場者様からのご芳志の一部を当会に寄附していただいたことに大変感謝申し上げます。