1. 子犬の誕生
ラブラドールやゴールデンといった犬種は多産で、1度に10頭前後の子犬を生むこともめずらしくありません。生まれた子犬達は約50日間、母犬と兄弟と多くの時間を過ごします。母親からミルクをもらい、排泄の世話を受け、子犬同士でじゃれあい、喧嘩したりしながら「犬社会のルール」を少しずつ学んでいきます。
同時に、時々人間が声をかけたりだっこしたりして、「人間は安心できる存在」ということも認識できるようにも気を配ります。成長とともに外部環境にも触れさせ、生活音を聞かせたりしながら、徐々に人間社会にスムーズにとけ込めるように配慮します。
2. パピー・ウォーキング
子犬達は生後50日前後から約1年間里親ボランティア(パピー・ウォーカー)の家庭に預けられ、トイレトレーニングから始まり、愛情いっぱいに育てられながら基本的なルールを学びます。
子犬は散歩を通して外部環境に徐々に慣れます。犬や猫、鳥といった動物に出会い、大勢で走ってくる子どもに出会い、電車の音に驚かされ、車に乗って旅行に出かけたり、さまざまな経験をします。そしてその時々に落ち着いて行動できるようにしつけを受けます。人間の言うことを理解し、正しい行動をすれば充分に誉めてもらえます。
こうして犬達は経験を通して「人間社会のルール」を学び、人に対する信頼感が育てられます。