新しい仲間 アース号
盲導犬アース号が「令和2年度徳島県身体障がい者補助犬」として徳島県より貸与されました。
3月19日 徳島県庁にて 徳島県保健福祉部 福祉部長より「補助犬貸付決定書」が交付され、近藤さんは緊張の面持ちで受取りました。「大切なパートナーとなって生活に喜びや感動を与え、出会いやつながりを広げて行く存在である盲導犬と共に、一層行動範囲を広げ社会参加の機会を増やしてください」とお祝いのお言葉をいただきました。
近藤さんは、2018年11月に盲導犬の体験歩行を経験され、盲導犬をもつことを希望されました。それまでは全盲の視力障害でなければ盲導犬を持つことができないと思っていたそうです。ロービジョンの視力障害があり、視野が狭く足下が見えない、光りの反射などでほとんど見えなくなる症状もあり、生活にはとても不便を感じていらっしゃいました。小さい時から動物が大好きで数匹の犬や猫と生活しており、愛犬に歩行を助けてもらうこともあったとのことです。やっと長年の夢が叶い、アース君との新生活をスタートすることができました。
当会は日本ライトハウス盲導犬訓練所に協力を依頼し、盲導犬取得への準備を進めてきました。利用者にあわせて盲導犬をマッチングさせ、生活状況や健康状態などを考慮してスケジュールを組むので、近藤さんには取得までに約2年間待っていただくことになりました。昨年、徳島県の補助犬貸付候補者となり、11月には盲導犬訓練所でアース君と寝起きを共にしながら盲導犬の食事や生活における世話・健康管理などを学び、盲導犬歩行を実践で覚えていく訓練を行いました。徳島に戻ってからは、自宅周辺や生活範囲を中心に現地訓練も行っております。スタート地点にたったばかりの新米ペアーはこれから様々な場所に出かけ、パートナーとして助けあい信頼関係を築いていきます。地域の皆様にも助けていただく場面もあるかと思います。どうぞ温かく見守っていただけますようご協力をお願いいたします。
当会理事長は体験歩行の姿を見て、この方に是非盲導犬をもって頂きたいと密かに期待を寄せていました。徳島県では新規ユーザーが長年現れないのが課題でした。近藤さんの盲導犬取得には、当会役員スタッフ一同の夢が詰まっています。この日を心待ちにしていたのは言うまでもありません。近藤さんのあとに希望された向井さんは約半年前に一足早く、エヴァン号と盲導犬歩行をスタートしています。今期は徳島県の盲導犬が2頭増え、現在4頭が活躍しています。1頭は皆様のご寄付から、1頭は徳島県からの無償貸与となりました。当会は、盲導犬ユーザーのサポートはもちろん、新しく希望される方の発掘にも力を入れて活動を継続していきます。多大なご協力をいただいた、社会福祉法人日本ライトハウス盲導犬訓練所、徳島県障がい福祉課、関係者の皆様に心より御礼申し上げます。