ユーザーと盲導犬の学校訪問
ユーザーの鶴野さんは、徳島県の人権教育指導員として県内の小学校や中学校で盲導犬の授業を行っています。1頭目のセリア、2頭目のホップ、3頭目のディアと一緒に長年授業を行ってきたベテランです。実際に目の前で盲導犬の様子を見てもらいたい。視覚障がい者からのお願い、盲導犬からのお願いを聞いてほしい。という思いで訪問されています。学校以外のところでも、子供さんやもう社会人になっている方などから鶴野さんの盲導犬授業受けました!と声をかけられることもあり、とても嬉しい出会いがたくさんあるそうです。
1月に徳島市の富田小学校へ訪問した際の授業を見学させていただきました。3年生と4年生の生徒74人が、90分間熱心に聞いてくれました。なかでも「盲導犬クイズ」は大盛り上がり。拍手でマルかバツを答えてもらい、鶴野さんが解説を行います。盲導犬に会った時のマナーなどは既に皆さん知っていて、正解率が高かったです。ディア君も皆さんの反応を見て楽しんでいましたよ。
質問コーナーではじゃんじゃん手があがっていました。
乗り物に乗るとき盲導犬はどのようにしているんですか?盲導犬の訓練はどのようにするんですか?盲導犬は指示をどれぐらいの期間で覚えるんですか?盲導犬は行き先を言うと連れて行ってくれるんですか?ディア君は家で鶴野さんがトイレや寝るときはどうしているんですか?買物をするときはどうやって品物を選ぶんですか?お金を払うときはどうしているんですか?などなど、なるほどそうだよね〜という疑問ばかりです。富田小学校では事前学習を行い、鶴野さんにいくつかの質問を送っていたようです。鶴野さんからのお返事は、授業のあと教室に掲示してくださるとのことでした。この日に学んだことを覚えていてくれて、思いやりの輪が広がっていくといいなと思います。
最後は、鶴野さんからの提案で、一人ずつ並んでディア君と触れあってお別れとなりました。みんなが並び出すと、ディア君はご機嫌な様子で準備OK。タッチされるとしっぽふりふり喜んでいました。
本年度は6月〜1月までに24校を訪問し、1300人の生徒が鶴野さんの話を聞いてくれました。交通事情の悪い徳島なので遠いところは一日がかりになりますが、学校訪問はとても楽しいディア君との仕事なのでと喜んで行かれています。県西部の三好市からも依頼があり、徳島駅からJR特急に乗って行ってくれましたよ。乗車中のディア君はお休みタイムでぐっすり寝てるようです。1月に入りコロナウイルス感染が拡大してきたため数校はやむを得ずキャンセルとなってしまいましたが、ご協力いただいた学校の先生、生徒のみなさん、ありがとうございました。
※人権教育指導員の派遣は、徳島県教育委員会人権教育課へ申請できます。受付、日程の調整、ユーザーへの連絡などは当会事務局で行っています。【当ホームページ】⇒【施設・学校訪問】に詳しく記載してありますのでご覧ください。